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第67代理事長 矢野陽一

一般社団法人 四日市青年会議所 2021年度スローガン 変化に挑み、変化に強くなれ~可能性を広げる思考を持ち、行動に移そう~一般社団法人 四日市青年会議所 2021年度スローガン 変化に挑み、変化に強くなれ~可能性を広げる思考を持ち、行動に移そう~

はじめに

私は、なぜ生かされているのだろうか。

自分が生かされていることの意義は何なのだろうか。

私は、今出せる精一杯の情熱を注ぎ、何かのために、誰かのために、行動をしているのだろうか。

そんな自問自答を繰り返しながら、私は日々生かされている。

1949年、「新日本の再建は我々青年の仕事である」と志を掲げ、青年たちが集い現状の苦難を打開するために、あらゆる機会をとらえて互いに団結し自らの修養に努めなければならぬと信じ、国内経済の充実、国際経済との密接なる提携を目指し青年会議所運動が始まりました。

その後、全国へと広がった青年会議所運動は1955年、この四日市の地にも灯りがともり四日市青年会議所は創立されました。

戦後間もない日本の状況といえば多くの国民が将来への不安を抱え、明るい兆しが見えない人ばかりでありました。そのような国難の中でも変化に挑み、行動を起こした人がいたのも事実です。ただ、変化に挑むのは決して容易いことではありません。

人は変化をすることや変化を与えることに不安を覚え、すぐに行動へ移すことができない生き物です。現状維持の方がストレスを抱えることもなく、その時においては最善であると考えるのは脳の仕組みにあるからです。

ただ、多くの人はどの時代においても変化を恐れず挑戦し、変化し続けるものが生き残っていくと分かってはいるが行動を起こすことができません。また昨年から猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックを目の当たりにし、強く実感した方が多いはずです。この感染症の蔓延が後に来る時代の流れを変化させると共に、時代が早送りされたと私は確信しています。

青年会議所が誕生した時代と現代の時代背景は全く同じではないですが、いつの時代も我々青年に課せられている責任と使命は変わりません。未来のために地域の発展を目指し、課題解決に取り組む中で次代のリーダーを育むと共に、明るい豊かな社会の実現へと邁進しなければならないと強く使命感を抱いております。それが地域、生業、家族のためであり、人生における生かされている意味である。

アクティブシチズンシップの醸成

青年会議所はアクティブシチズンシップの醸成ができる団体であります。アクティブシチズンシップの定義は様々あるが、ここでは持続可能な解決策をもたらすために課題を特定し、地域社会を巻き込み、行動を起こす精神を指します。アクティブシチズンシップを持ち合わせた人の行動は周囲の人へと広がり、様々な問題に対しての解決策をもたらすことにつながります。様々な問題が起きている現代社会において、一人では達成できない課題解決であっても多くの人と共に取り組むことで運動が広がり、より目的達成に向けて加速していきます。
青年会議所の運動は我々青年が社会的に関わる地域に対し、問題を調査し課題を特定した後にプロジェクトを実行することによって、プロジェクトに関わる全ての人に意識レベルの変革を起こします。
ここで重要な事項はプロジェクトに関わる全ての人です。我々、青年会議所運動の価値は、問題の調査に関わる人から、プロジェクトの実行後にも関わる人も含め、様々な段階においての意識レベルに変革を起こすことができるかです。我々会員は、JAYCEEとして自覚し、自身のアクティブシチズンシップを高めると共に、パートナーを携 え地域社会の問題と向き合い、解決に取り組む運動を展開して参りましょう。

地方創生の可能性を広げる持続可能なまちづくり

2020年3月に、四日市市において「第2期四日市市まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020年度~2024年度)が策定されました。また、近隣の三重郡菰野町、朝日町、川越町においても2021年度に新たな「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定される予定です。
地方創生とは人口減少に歯止めをかけると共に東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保し、将来にわたって 活力ある地域社会を実現することです。
人口減少に歯止めをかけるには言うまでもなく単に人口の増加を目指 せば良い。若しくは減少を抑えることとなります。人口増加には住民の死亡数を出生数が上回る「自然増」と地方自治体において住民数の転 出数を転入数が上回る「社会増」がありますが、人口政策に関して共通するのはこの地域を選んでいただくことが重要であります。青年会議所として、それぞれの人口政策に対し問題解決を図る運動を展開することは今後の地方創生にとって極めて重要であります。現状を調査し、地方創生の可能性を広げるために課題を特定し、社会実験を行う中で地域社会への意識変革を図ると共に、事業を通して得た結果を踏まえ青年会議所として提言をいたします。
持続可能なまちづくりを掲げ、我々青年会議所は地域のあらゆるステークホルダーと共にパートナーシップを結び、プロジェクトを通じて様々な人の意識変革を起こし、地方創生の可能性を広げる運動を展開して参ります。

地域に必要とされる持続可能な組織のために

青年会議所の目的は、「会員の奉仕・修練・友情の信条のもと、人を育て地域社会と国家の健全な発展を目指し、資質の向上と啓発に努めるとともに国際的な理解を深め世界の平和と繁栄に寄与すること」と定款に記載されております。
青年会議所において会員は40歳になる年には本人の意思に構わず卒業となり、新たな会員が入会しなければ会員は減少していき、ひいては会の存続さえ危ぶまれます。では卒業の年齢制限を上げれば良いのではないかと言われれば一概にそうではない。何故なら継続はただの手段であり、継続することが目的となってはならないからであります。
青年会議所運動が地域社会に対して意識変革を起こすためには、未来を見据えた常に新しい価値観の集合から運動を展開しなければなりません。そうでなければ、我々会員も含め地域社会により良い変化は起きず「鍵の穴から天覗く」となってしまうからです。今後も、地域に必要とされる持続可能な組織であり続けるには、様々な価値観を持った同志を一人でも多く迎え入れ、常に新しい価値観と既存の価値観を集合させ、組織の価値 を高めると共に、個人と組織の可能性を広げていく必要があるのです。また同時に、これからも地域に必要とされる持続可能な組織であり続けるためには「個」を高め、組織のブランディングを考える必要があります。組織とは「個」の集合体であり、組織のブランディングを考えるには「個」の品位を高めることであり、それがひいては組織のブランディングにつながるのです。
青年会議所の入会条件の中には「品格ある有能な青年」と記載されており、入会した時点で「品格」があると見なされます。しかし、「品格」は認められても「品位」はどうだろうか。言うなれば「品格」が外的から見られたものであり、「品位」は内的な表現である。要するに「品位」は、自身で高めていく必要があるのです。
青年会議所の目的には「資質の向上と啓発に努める」と明記されており、常に自己成長を求め続ける必要があると言えます。また利害関係が無い同志がいるからこそ己を気づかされ貪欲に資質の向上と啓発に努められるのです。我々青年会議所会員は「個」の品位を高め持続可能な組織とするため、組織のブランディングを高めて参りましょう。

個の可能性を広げ、変化に強い青少年の育成

青少年を取り巻く環境は、デジタル変革時代の流れと共に変化が激しく起こるようになっております。現代では、少子高齢化や地域のつながりの減少による地域の教育力の低下 、発達障害、貧困といった福祉的な課題の増加等を背景に学校が抱える問題が多様化・複雑化しております。そのような中、学校だけではなく社会全体で子どもの育ちを支えていくことが求められてきています。2018年からは幼稚園に、2020年からは小学校、2021年からは中学校へ新学習指導要領が順次導入され、子どもたちの教育も大きく変化が始まっております。例えば2020年から小学校に取り入れられた新学習指導要領では、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有し、社会と連携・協働しながら未来の創り手となるために必要な資質・能力を育む社会に開かれた教育課程の実現を重視しております。
様々な変化が激しい現代においては将来のあり方を予測することは困難であり、予測できない変化に主体的に向き合って、自分の力で人生を切り拓いていくことが必要不可欠であるということです。
大切なことは青少年たちが「なぜ学ぶのか」を考えることであります。我々青年会議所は社会に開かれた民間非営利団体として 学びに向かう力に寄与し、組織の可能性を広げると共に、予測不可能な将来のために次代を担う青少年が「なぜ学ぶのか」を自身が気づき、様々なリテラシーを持ち合わせ自身で人生を切り拓き、個の可能性を広げる能動的な青少年を育成して参ります。

青少年育成基金「サルビア基金」の可能性を考える

青少年育成基金「サルビア基金」とは一般社団法人四日市青年会議所が、1981年に「わが国、わが地域の次代を担うべき青少年の心身の健全育成、向上を図ること」を目的 として始めた基金です。これまでも四日市青年会議所として「サルビア基金」の資金管理を行いながら、青少年育成基金「サルビア基金」運営委員会と共に協議を重ね青少年育成事業を実施して参りました。近年は基金の交付事業としては様々なインパクトを与えながら基金の目的を達成しておりますが、今後もより一層に青少年育成基金「サルビア基金 」の可能性を広げることができると考えます。この可能性を広げるためには基金の積立と交付の目的を改めて考えることが必要です。我々は過去数十年に わたる歴史を学び、今後、変化が激しい時代において青少年育成基金「サルビア基金」の可能性を議論し様々な方がこの基金を認知し、更なる地域の次代を担うべき青少年の心身の健全育成、向上を図って参りましょう。

国際の機会を通じて起こす意識の変化

日本は、IMD世界競争力ランキング2020年において過去5年間で最も低い順位となっており、国際競争力の低下に歯止めがかからない状況にあります。特に「ビジネスの効率性」を巡る評価が低く、起業環境や国際経験は分野別で最下位と厳しい状況であります。そのような状況の中、2019年末に三重県では県内の外国人住民数が過去最高の人数となっており、四日市市においては県内の外国人在住者の約20パーセントを占め県内最多であります。
青年会議所で掴める機会の一つには「国際の機会」があり、国際の機会を掴むことで他国の文化や風習に触れ、自身の新たな国際経験を積むことができます。そしてこの国際経験を積むことは現在から将来にわたり必要なものであることは言うまでもありません。社会の中で「ダイバーシテ ィ」所謂、多様性という言葉が聞きなれるようになり、多くの企業や団体が推進するにも関わらず国際経験が乏しいというのは相反する状態であり、我々四日市青年会議所としても国際の機会を通じてダイバーシティを推進する必要があります。
また、四日市青年会議所は台湾の雨港國際青年商會と1985年以来、姉妹締結を結び親善を深め続けてきております。この連綿と続く友好関係は互いの青年会議所にとってもこれまでは元より、今後一層に国際の機会による可能性を広げられることでしょう。このような国際の機会を通じて国際経験を積むと共に地域社会に対して国際の視点から多様性への意識変革を起こして参りましょう。

青年会議所の可能性を広げる広報の力

どれだけ、より良い地域社会とするために運動を展開していても、地域の人々や地域以外の人々に一人でも多く認知されなければ、言うまでもなく運動を広げることはできません。また会員でさえも運動が広がらなければ、青年会議所の存在意義を高める原体験を積むことが少なくなってしまいます。
広報とは単に社会に四日市青年会議所の情報を知らせる活動とするだけでなく、社会とのつながりを構築する継続的なコミュニケーション活動としなければなりません。情報の発信元が正確な情報を発信することは至極当然であります。また同時に、情報の発信元だけではなく、それ以外から繰り返し発信され広く社会に共有されなければ真実味もなく、更なる組織の信頼を得ることは困難です。
広報を通じて我々が展開する運動をより多くの地域社会が認識し、経験をすることは結果として組織の目的に沿うことである。我々が展開する運動に対し誰かが地域社会のための解決策を提供する意識レベルの変革と知り、感謝の意を感じ取ることができれば、更なる組織の存在意義が個の中で高まります。そうする ことでまた、より良い変化を起こすために運動を展開し、更なる貢献意欲を掻き立てより良い変化を地域社会に起こす好循環が生まれるのです。
今後の青年会議所の存在意義を高めるために、あらゆる広報を情報発信活動と捉えるだけでなく広報が持つ力を正しく認識し、より良い地域社会とする運動の啓発と寄与を行って参ります。

組織の可能性を広げ持続可能とする組織運営

青年会議所に所属する会員は20歳~40歳と様々なライフステージに立つ者ばかりです。そのような会員で構成されている組織だからこそ、自身の生業において展開できる組織運営の気づきとなることが多くあります。また新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により組織運営の難局に直面し、ほとんどのことが従来の形や意識で行うことができなくなってしまいました。しかし、そのような局面を悲観するばかりでなく好機と捉え、新たな手法を考えると共に行動に移すことで組織の運営という観点からも新たな可能性を見出すことができたのも事実であります。
今まで通りにできないからこそ将来を見据えた組織の理想を深く考え、「なぜやるのか」、「どのようにやるのか」、「何をやるのか」、と共に「何をやらないか」を決断することがとても重要であり、それは新たな取り組みにもつながりました。これは青年会議所という組織だけではなく、企業という立場からも同じであると考えます。
今までの日常から困難な問題により非日常となり、困難を脱することで新たな日常が訪れる。この新たな日常は非日常を経験しなければ訪れることはありません。青年会議所において様々な変化に強くなり組織の可能性を広げるために、目的を見失わず手段を議論し、持続可能な組織運営を目指して参りましょう。

未知の可能性を広げるための出向

青年会議所には「出向」という制度があります。これは正会員であれば誰もが掴めるより良い機会であると私は自身の経験より確信しております。四日市青年会議所は四日市市を中心とし、三重郡を含む三泗地区の地域社会をより良く変化させるための運動ではありますが、出向の機会を掴めばそれは三重県、東海地区、日本とより良く変化させるための運動の視点が大きく広がっていきます。志を同じくする同志というだけで自分の人生の中で経験し得ない原体験を積む可能性が大いにあるのです。
それは自身の価値観を根底から覆されるようなものから、新たな意識のより良い変化や新たな価値観とアイデアを得ること等、出向から持ち帰るものは様々です。組織の中だけではなく、組織の外へほんの少しの勇気と目的意識さえ持って飛び込むことで自身が想像する以上の気づきを得ると共に、その気づきを起点として今後の新たな可能性を広げる機会が出向という制度の魅力であると考えます。また、出向者が得られた様々な気づきや知見は共有することで四日市青年会議所においても有益な財となり、組織の可能性を広げることにつながります。
自身が持つ現状の価値観だけに満足することなく、変化に挑み、変化に強い者へとなるべく出向制度を活用しあらゆる可能性を広げて参りましょう。

おわりに

青年会議所という組織にはあらゆる可能性があると私は心から信じております。地域のために人の意識変革を起こそうとする中で、様々な機会を掴み否応なしに修練することに より気づけば自分の意識が変わる。又はより良い変化を社会に起こしたいと思う以前に自身の意識が変革され、気づけば今自分が出せる最大限の情熱を注ぎ込み自分のためではなく、誰か自分以外のために必死になっている。入会した時の利己的な動機から青年会議所活動を続けるうちに利他的な目的意識を持つようになっていくのを、いつしか私自身は気づきました。青年会議所という組織は自らの考えを根底から覆される、英知と勇気と情熱が集結している唯一無二の存在であると確信しています。気づけば入会から10年が経ち、これまで様々な方々から、様々な気づきを与えられました。この組織で与えられた気づきを今度は与える側へとならなければいけない。
だからこそ青年会議所の可能性を信じ、今私は自分が生かされていることの意義を見出し、精一杯の情熱を注ぎ、何かのために、誰かのために行動し続けます。会員の皆様と地域社会の方々が更に青年会議所の可能性に期待を持っていただけるように。時代の流れが激動する中で、「世のため人のため」と行動しても、一瞬の出来事で、求められていないことに変化することもあります。その変化に早く気づき、その気づいた時点で修正を施し、また行動へと移す。行動しなければ何も気づかず、行動するからこそ気づき得ることであると前向きに捉えることが大切であるということ。これは後ろを振り返るのではなく、一過性で終わることなく、遠くを見つめあらゆる視点を持っておくということであります。そのような視点を持てるようになることで未来を見据える中で変化に挑み、変化に強くなり未来の可能性を広げられると信じています。
社会を変えたければ、自分を変え、周囲を変えなければならない。また、自分を変えたければ周囲を変えられる行動をしなければ到底達成できるものではありません。青年会議所の一員として活動できるのは、恵まれていることであり、そのように活動できていることに対し、「良きご縁」とし、家族や会社、あらゆる大切な人へ感謝の気持ちと説明責任は果たすべきことでしょう。

自身が決意したことに誇りを持ち、より良い未来のために変化に挑み、変化に強くなり、未知の可能性を切り拓いて参りましょう。

スローガン

変化に挑み、変化に強くなれ
~可能性を広げる思考を持ち、行動に移そう~

基本方針

〇アクティブシチズンシップの醸成
〇JAYCEEとしての自覚を持った行動
〇変化に挑み、可能性を広げる思考

重点事業

〇地方創生の可能性を広げる持続可能なまちづくり
〇個人と組織の可能性を広げる会員拡大
〇持続可能な組織のためのブランディング
〇個の可能性を広げ、変化に強い青少年の育成
〇青少年育成基金「サルビア基金」の可能性を考える
〇国際の機会を通じて起こす意識の変化
〇青年会議所の可能性を広げる広報の力
〇組織の可能性を広げ持続可能な組織運営
〇未知の可能性を広げるための出向